サリドマイドの保険適用が認められました。
サリドマイドは、妊娠中の服用で胎児の四肢の発達障害を
起こすことで有名ですが、実は睡眠薬なんですね。
胎児の四肢が未発達になるのは新生血管の成長を
妨げるためですが、これが癌に効く。
さらにもともと睡眠薬だから、副作用もすくないはずで、何もなくても服用したいくらいです。
日本では保険適用ができず、個人輸入等にたよってきたのですが
ここにきて漸く保険適用が認められました。
ただ、適用は「多発性骨髄腫」のみみたいです。
しかも、厚生省が、「多発性骨髄腫に対するサリドマイドの適正使用ガイドライン」を交付し、
「数量にかかわらず、厚生労働省の確認が必要な医薬品」にリストしてしまったようです。
個人輸入するためには、下記の書類が必要です。
・医師の証明書(服用指示書)(写し)
・念書
ただしサリドマイドにも副作用があるようです。
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ノースイースタン大学の研究によりサリドマイド投与を受けた癌患者の20%以上に足や肺に死に至る可能性のある血栓ができたことが明らかになった。
最も高い確立で血栓塞栓症を発症したのはサリドマイドと化学療法の併用治療を受けた患者(18%)、続いてサリドマイドとコルチコステロイドの併用患者(13%)、サリドマイドのみの治療(5%)であった。
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プラシーボの結果がのっていないので、なんともいえませんが、特に他の抗癌剤との併用時は重要なリスクを考慮する必要がありそうです。
http://www.cancerit.jp/xoops/modules/cancer_reference/index.php?page=article&storyid=252
似たような薬に、ベバシズマブという新生血管阻害剤があるようです。これも血栓を起こす副作用があるみたいです。恐らく同じような成分・効果かもしれません。血栓が起こる兆候が出た場合は、血栓溶解剤を使うようです。
血栓溶解剤にもいろいろ種類があるようですが、ナットウキナーゼが有名ですね。つまり納豆。ベパシズマブの保険適用の場合、月額20万円かかるとのこと。ちょっと高いよね・・・サリドマイド+納豆なんて組み合わせ可?
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追記:
サリドマイドの類似約でレナリドマイドというものがあり、サリドマイドの副作用である抹消神経障害等の副作用が弱く、多発性骨髄腫(60歳以上の場合が多い)にあたり、デキサメサゾンとの併用が有用なようです。
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追記:
多発性骨髄腫のサリドマイド利用は、厚生省が認めたにもかかわらず、再発時の治療に用いられるようです。ただし米国では、初期の治療からMP療法と合わせて用いられ、標準治療となっているそうです。
厚生省主導の日本の医療を信じることは禁物ですね。
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追記:
サリドマイドの臨床試験状況
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追記:
サリドマイドの個人輸入サイト
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